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ローヌ河流域 (2006)

2006年ヴィンテージのローヌ地方はとりわけ寒く乾燥した冬に代表される、古典的なヴィンテージと言われる気候で、2005年よりは若干下に位置しますが素晴らしいワインが出来た年です。 秋は穏やかだったにもかかわらず、11月に20℃からマイナス6℃に急激に気温が下がった地域があり、2日続けて寒波を受けたり、10月から11月にかけて平均気温が16℃から8℃と半分まで低下する等と厳しい冬を迎えます。 加えて11月には雨が降りましたが、他の月では水分不足に悩まされました。

先述したようにこの年のローヌ地方の冬は、1月にはマイナス7℃を記録したり、12日以上酷寒の日が観測されたりするなど厳しかったですが、終わり頃には1週間に渡って大量の雪が降ったため、地中の水分は十分に補填されました。 タン・レルミタージュの地域では44cmもの降雪が記録されています。2月に入ってもマイナス5℃を記録するなど寒い日が続きましたが3月になると最低気温はマイナス3℃ながらも最高気温は24℃まで上昇しました。 4月に入ると最低気温6℃、最高気温16℃と涼しく、4月10日からブドウの発芽が始まります。しかしながら降水量はたったの42mmと少なく、壊滅的な水分不足を起こしました。 開花は5月25日から始まりますが、一部の地域では夜の気温がマイナス10℃を記録したことから花震いや結実不良が起こった為、自然と収量が減少します。6月には例年よりも高い最高気温35℃を記録した日が12日もあるなど温暖な夏の始まりを迎えました。 7月に入っても暖かく、この気候のおかげで7月中旬には素晴らしいヴェレゾンが起こります。しかし同時にこの7月は局地的に雹を伴った嵐がブドウ畑を襲った季節でもありました。 8月に入ると今度は例年よりも気温が下がり、最低気温16℃、最高でも27℃と冷夏を経験します。この涼しい気候のもとブドウは無事に成熟を迎え、素晴らしいコンディションの中収穫は9月に行われました。

北ローヌは完全に熟した健康な状態のブドウが収穫されています。

南ローヌは局地的に嵐が起きた事から成熟は難しかったですが、奥行きのあるワインが生産され、シャトーヌフ・デュ・パプでは偉大なフィネスを持ったワインになりました。

[参照元: www.vin-vigne.com]